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離婚しても親はふたりを当たり前の社会にしていきたい。

  • 2019/01/21
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しばはし聡子
一般社団法人りむすび代表 共同養育コンサルタント
NPO法人日本家族問題相談連盟認定 離婚夫婦問題カウンセラー
URL:http://www.rimusubi.com

慶応義塾大学法学部法律学科卒業
卒業後、エネルギー業界で広報・秘書業務に従事
26歳で結婚し30歳で出産。仕事も家庭も順風満帆はなずが、40歳でまさかの離婚。
子連れ離婚後、元夫との関わりや面会交流に後ろ向きな思いを乗り越えた自身の経験を生かし、離婚後の子育てや相手方との関わりで悩む親、そして子どもの一助となりたい思いから、20年勤めた会社を退職し「一般社団法人りむすび」設立。

現在、個別相談や面会交流サポートに加え、講演や執筆を通して「離婚しても親はふたり」共同養育の普及に向けて活動中。

東京都世田谷区出身

毎日の生活の中で大切にしているコトや価値観、その理由

「人生は一度きり。自分の可能性に自分で制限せずに自分を信じてひとつずつチャレンジ」

離婚をきっかけに価値観が変わりましたね。それまでは、自分は環境の変化が苦手と思い込んでおり、常に保守的に現状維持を心がけていました。20年間同じ職場で働いていたのもそれが理由です。単調でも「安定」が一番だと思っていました。

離婚を経て、「安定」を守りきれなかった逆境から得たものは、「自分の決断で自分の人生を生きる」。離婚前の私でしたら、家族から反対される、自信がない、後悔するといった理由を並べて起業などしていなかったでしょう。離婚を乗り越えたことで、自分の決断に自信がつき本質的に自立できたのかもしれません。

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現在の活動内容とそれを始めたきっかけ

離婚しても両親が育児に関わる「共同養育」実践に向けて、離婚後の子育てや親同士の関わり方などの相談業務を行っています。

離婚するとひとり親で育てると思われがちですが、親子関係は変わりません。夫婦間の葛藤を整え、親同士の関係再構築に向けて心の仲介を行い、子どもが離れて暮らす親と会う面会交流の付き添いなども行います。

また、共同養育普及に向けて講演会や執筆活動を行うとともに、別居離婚後のパパママが集うオンラインサロンを運営しています。

活動のきっかけは、私自身が「離婚後は親はひとり」と思い込んでいたことで子どもを苦しめた後悔があるからです。当初は夫と関わりたくないが故に面会交流に後ろ向きでした。子どもは私の顔色を見てパパに会いたがりませんでしたね。1年程経ち前向きになると、子どもは父親の話を沢山するようになり、私も自由な時間ができるなど物理的にも精神的にも楽になれました。これらの経験がきっかけで現在の活動に至った次第です。

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仕事と仕事以外のコト(趣味、家族等)との両立のコツ・気に掛けていること

痛いところを突かれました。起業から今に至るまで、寝ても覚めても仕事のことで頭がいっぱい。趣味や仕事以外のコトを排除した日々を送っていましたので。

会社員時代はゴスペルやベリーダンスなど仕事以外のコミュニティを多く持っていたのですが、今は足が遠のいています。

今年の抱負は「オンオフの切り替え」。視野を広めるためにも意識的にオフの時間を作っていきます。健康のためにもまずはウォーキングから運動も取り入れるよう心がけています。

また、中学生の息子がおり、思春期ではありますが私の活動を応援してくれています。過干渉になるよりも母親がやりたいことに専念している方が気楽な様子ですね。

とはいえ、一緒に過ごせるのもあと数年。食べ盛りの息子にあたたかい料理を食べさせてあげたく、夜の予定は積極的には入れないようにしています。食事の時間が貴重なコミュニケーションの場ですからね。

将来の夢

「共同養育があたりまえ」の社会になることが夢であり、実現に向けて行政改革などを取り組んでいます。「ひとり親家庭支援」ではなく、共同養育を取り入れることでシングルマザーが自立できる「ふたり親家庭支援」を醸成していきたいですね。

また、共同養育実践に向けてサポートできる人材を育成し全国で支部体制を整えていくことで、活動の厚みを増していくことを目標としています。

そして、共同養育があたりまえの社会になり、息子が自立したら、いつの日か暖かい国に引っ越して(極度な寒がりなので)、未来のパートナーと一緒に料理したり散歩したり日々のささやかな出来事に感謝しながら心穏やかに過ごす。これが第二の人生の夢です。

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この活動を通して何を伝えていきたいか

別居や離婚でただでさえ傷つけている子どもがこれ以上ダメージを負わないために、離婚しても両親が育児に関わる共同養育の大切さを社会に広めていきたいです。

離婚するほどの夫婦が親同士の関係を再構築するのは容易ではありません。いくら憎い相手でも、親としての関わりは続くことを「離婚前」に知っておくこと、そして、係争を激化させずに早めに「歩み寄る」ことを重点的にお伝えしています。もちろん、子どもへ危害を加える親であれば適切な対応は必須です。

また、共同養育のメリットも具体的に広めていきたいですね。子どもにとっては両親からの愛情確認、自己肯定感の向上、ルーツをたどれる、あらたな知識や体験の習得はもちろんのこと、母親にとってもメリットが。共同養育することで養育費の支払い率も上がりますし、育児の負担軽減につながります。ひとり時間を有意義に過ごして第二の人生を謳歌するのも共同養育の醍醐味です。

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「おもてなし」で心がけていること

りむすびでは「ホスピタリティ」のマインドを大切にしています。まさにおもてなしの心ですね。具体的には、相手の状況や性格などを踏まえたうえで、決して否定することなく受容・共感・方向づけ・伴走をしていくこと。そして、ご相談を通して、少しでも心の負担が軽くなり、光を感じていただけるよう務めること。

そして、至らなかったことがあれば素直に認め謝ること。余裕がない時こそ身近な人を大切に。これは公私共々大切なことですね。これらの振る舞いを凛としてブレずに軽やかにしなやかにできる女性でありたいと心がけています。

編集部から一言

明るい人柄でとても接しやすい雰囲気を持つ彼女。内側にはとても熱い信念を持ち、周りの人を魅了していきます。今まで当たり前とされてこなかったことにチャレンジする人がいるからこそ、新しい価値観が生まれて、生き易い人が出てくる。旗振り役は困難も様々あると思いますが、1歩踏み出したことで救われる人が多くいるのだなと、彼女の活動を通して感じることが出来ます。女性として、人生の先輩として活動を応援していきたいと心から思います!

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