不動産業を一生ものに
事業承継と民泊事業 二足のわらじで奮闘中
リレーコラム「美しく働く」 第5回週刊不動産経営のリレーコラム「美しく働く」に、GRACES代表 吉岡愛美が寄稿しました。民泊のはじまりから、事業承継と子育てとの両立まで──これまでの歩みと、働くことへの想いを綴っています。
私は30代後半、まだ「民泊=闇民泊」と言われていた時代に、この業界に飛び込みました。父が三軒茶屋で老舗の不動産会社を経営していたため、その力を借りず、自分の力で道を切り開きたいという想いから、ゼロから民泊運営会社を立ち上げました。
当初は法整備も整っておらず、周囲からは冷たい目で見られることもありました。しかし「誠実に仕事を続けていれば、必ず理解される」と信じ、コツコツと実績を積み重ねてきました。10年が経った今、民泊は法的にも認められ、多くの方が参入する業界へと成長しています。クライアントの方が出版された書籍に当社の取り組みを紹介してくださるなど、信頼の輪も広がっています。
「美しく働く」と聞くと、華やかでスマートな働き方を思い浮かべるかもしれません。けれども、私が考える「美しさ」とは、外見ではなく内面からにじみ出るもの。どんなに表面を飾っても、年齢を重ねるとともに本質が見えてきます。誠実に努力を重ね、経験を通じて磨かれた人こそが、本当に美しく働く人なのだと思います。
プライベートでは3歳の娘の母です。子育てと仕事の両立は決して簡単ではありません。保育園やシッターサービス、多くの方々のサポートを得て、ようやく成り立っています。それでも「仕事がしたい」と心から思えるのは、お客様が「あなたにお願いしたい」と言ってくださるから。その想いに応えることが、私の原動力です。
時には「もっと娘と向き合う時間を増やした方がいいのでは」と悩むこともあります。でも、時間の長さよりも一緒に過ごす「質」を大切にし、仕事も子育ても自分らしく向き合うことを選んでいます。
現在は、父が築いた不動産会社の事業承継と、自ら立ち上げた民泊事業という二足のわらじを履きながら、日々奮闘しています。大変なことも多いですが、この経験はかけがえのない財産。娘にも「こんな生き方もある」と感じてもらえるように、これからも誠実に、そして美しく働き続けたいと思います。